女子力より語彙力

女子力も語彙力もないが、女子力よりも語彙力が欲しいという願いを込めてデジモン無印の「知識」の紋章のタグなアイコン。しかし長文・乱文がち。料理とフィクション作品が好きすぎる。小説(特に推理もの)、邦画テレビドラマ、俳優女優声優、アニメ漫画はギャグと萌えと時々シリアスで満たされている。

知念実希人「時限病棟」ネタバレ感想。リアル脱出ゲーム。犯人に次ぐ犯人からの犯人かと思いきや真犯人。仮面病棟の続編にしてどんでん返しがパワーアップ!映像化向き。

はい、一か月くらいブログに飽きてたところにまた生き返ってまいりました。ゾンビですね。

そして相変わらずタイトル長すぎでしょ…頭悪そうな文字数。



ネタバレ感想です。

読了済か、私みたいに「ネタバレ嫌いじゃないよ」人間さんはお付き合いくださいませ。



なかなか好き。

小5の妹の感想「仮面病棟と似てた」を聞き、勘違いして期待値が低かったのもあるけど、どんでん返しが何度もあるのがいい。



前作の舞台でまた監禁があります。前作を読んだ上で読むと、「ああ、そんなことがあったな」と少し懐かしくなる。

前作のピエロな犯人に追い詰められるハラハラの方が大きいが、今作はピエロの絵が不気味。私、幼少期に「IT」見せられたせいでピエロ恐怖症なんだよね。

夜中に見たからどきどき…



監禁された者同士の会話によって、犯人しか知りえない情報を口を滑らせてしまうというボロ(相棒あるある)が2度も使われるのは少し残念かな…

と思っているところに過去の事件の犯人と監禁の真犯人の存在!


予想以上に裏切られて嬉しい〜被監禁メンバーでは小早川がなかなか憎めない!

単細胞かと思いきや鋭い。犯している罪も他のメンバーよりは軽め。死んだ時悲しかったな…月村ェ


そして伏線の張り方だが、真犯人は刑事の会話でよく出てくるため、目星がつくが、

父親の方は意表を突かれた…


また、共犯者の七海がいきなり捜索の主導権を握ったり、金属音などがヒントとなったが、それも「あえて」であったため、

どうやら作者は騙したくて騙したくてどうしようもないらしい。


梓と小早川の会話中、月村が会話に入ってこなくなる怪しさを出すのが分かりやすい。にしても本性を現した時の雑魚キャラ感ハンパないっすパイセン!そんなんでいいんスカ!と思ってたらダディ登場は痺れたよ〜〜


ていうか月村いくつか明記されていないの気になるなあ、イケメンらしいし、素敵なおじさまだったりしないかなあ。実写するならミッチーこと及川光博さんあたりにやって欲しいな。

(バレてると思いますが相棒大好きなんですよね。高校の課題研究という名の模擬論文で相棒をテーマに書くくらい。)


この作者さんの作品はいい意味で薄っぺらいので映像化向き。純粋なエンターテイメントとして息抜きになるから一気読みしやすい。特に「仮面病棟」と「時限病棟」は。



もうここからは他作品の愚痴になっちゃうんだけど、

作者さんの他の作品で「天久鷹央の推理カルテ」シリーズや「天久鷹央の事件カルテ」シリーズも有名なんだけど

某研修医が嫌いなタイプな女すぎて、話によって好き嫌い分かれる。

その子が全く出てこない前日譚「天久鷹央の事件カルテ スフィアの死天使」は個人的に一番好き。

なんか…こう…魅力的な女の人を書くのが苦手なんじゃないかな。

記号化された、テンプレ的な女性像にどう萌えたらいいの?

でもヒロインはだんだん好きになるタイプ。私基本的にウザキャラは好きよ。なのに研修医のウザさは輪にかけてうざい。あれは女子が嫌いな女子。

このシリーズは漫画化もされたんだけど、おまけページに作者の「医療の豆知識」を文章で載せているのだけど、もう喋り方が苦手すぎて一気に鳥肌立った。

会話が中心な作品はよくラノベラノベと言われるが、このシリーズの所謂「ラノベの悪いところ」として私が独断と偏見で言わせて頂きますと、「面白いでしょ?」とでも言ってるかのようなつまらない会話です。


研修医が主人公小鳥遊を「小鳥先生」呼びとか、普段温厚な姉が実は怖い、とか。使い古されたネタなのにしつこく何度も使う。


「一度ウケた話をもう一度したら面白くなくなる理論」なのかな。


天久鷹央シリーズの方いたらごめんなさい。別に嫌いって訳ではなくて、ただ単に苦手な部分があるから、そこはどうしても相性が良くないから好きになれないだけ。

本との相性って大事。

とりあえず「病棟」シリーズは相性いいよ!私は!


前作の仮面病棟は伏線いっぱい張ってあって「どんでん返し」の初心者用見本のような推理のしやすさがあって好きだった。


今作は犯人予想してもどんどんどんどん覆されていくから、すごく好きだった。


前作、天久鷹央シリーズを経て今作の「時限病棟」と来て、作者さんの成長を感じて嬉しい。と、偉そうなことを言うけど、リアルタイムで作者さんの作品が磨きがかかっていくのを見れるって幸せなんじゃないかな。

次はどんな風にパワーアップするのかな、わくわく。